2014年4月23日水曜日

Black Sabbath / Born Again

このアルバムのジャケを会社のPCの壁紙にしていたら先輩から「怖いからやめてよ!」と言われた。仕方がないので1stのジャケを壁紙にしたら「それも怖いよ!」と言われた。

 サバスの皆さん、ロックファンじゃない一般の方々にもちゃんと伝わってますよ。

 素晴らしいエピソードはともかく、「お勧めは出来ないけど愛おしいアルバム」とはコレのことだ。流石に「いやー、コレはねえわ」って声が聞こえる気もするんだけど、でも近年は微妙に再評価されてるような気もする。しませんか。

 「ブラック・サバスとイアン・ギラン」ってまあ、誰がどう考えても食い合わせが悪くて、「失敗するだろうなあ」って思ってたら案の定失敗した、っていう、全てが予定調和って言うのもまた素晴らしいんだけど。もうね、一個も化学反応が起こっていないのね。またこの時期よりによってドラムがビル・ウォードに戻ってるもんだから、サウンドはもう紛う事なきブラック・サバスなんですよ(Dio期を通過してるからメタル濃度は増しているけど)。で、ご存知の通りヴォーカルは紛う事なきイアン・ギランで、コレが一切調和しないまま最後まで行っちゃうのね。なかなか凄い光景が繰り広げられてるんだけど、繰り返し聴いてるとどういうワケだかクセになる。

 曲のクォリティは良いんですよ。Zero the HeroとかHot Lineとか、俺凄い好きなんだけど、それがこのアルバムの魅力か、ってーと違う。じゃあ何だ、と言われると、レビューとしては最低の結論なんだけど「説明不可能」っていうね(笑)

 だって全然わかんねえんだもん。何がいいのかさっぱりわかんねえんだよコレ。ってか、もう明らかに良くないのよ。「混ぜるな危険」っていうかさ、混ぜるなどころか混ざってないんだけどね。ギランが終始浮きっぱなしなの。それを誰もどうにかしようとしてなくて、そのまま放置してたらなんだか良くわかんないものが出来ちゃったんだけど、一部感性の間違った人には「あれ?コレ良くねえ?」って思わせちゃって。いや、良くないから。

 こんなアルバムのデラックス盤(リマスターしてるはずなのになんでこんな音が細いんだろう)出すユニヴァーサルも酔狂なんだけど、コレに83年レディングのライヴが入ってるんだけどね、もうギランがParanoidやIron Man歌ったりサバスがよりによってSmoke on the Water演っちゃって「あちゃー」なんだけど、逆にここまで間違ってると変に安心するってーか、アルバムの持ってる不思議な間違い感は、無い。ドラムがベヴ・べヴァンになった分バックのサバス濃度が薄れた分調和度が増してるのかも知れないね。

0 件のコメント:

コメントを投稿